「お前は会社を辞めたことを後悔する」
「ここで逃げたら、一生逃げ続けることになるぞ」
「他の場所へいっても、辛いことはたくさんある」
ということばを浴びながら、およそ1年前に会社を辞めました。
言われた言葉はぼくの心に突き刺さって、たまに思い出してはチクチク傷んでて。
「あのとき、いい返せばよかった」とか「うまく論破できれば」とか、今でも考えてしまう。
会社を辞めてからの1年を振り返ると、「お前は会社を辞めたことを後悔する」という言葉はちょっと間違ってるし、「後悔せずに生きてるよな」と思ったので、ちょっとだけぼくの話に付き合ってください。
およそ1年前、ぼくは東京で営業をしていました。
スーツをピシッと着て、重たいカバンを持ちながら、東京の街をあくせくと歩きまわっていた。
特に夏なんかは地獄で、すぐに必殺「タクシー」を使っていましたね。
東京の夏はとても暑くて、街全体がサウナのようでした。
仕事柄、接待が多く、週5日で飲みに行くことも珍しくなく。
ぼくがお酒が弱いうえに、酒癖も悪くて、毎回「今日の飲み会なくなってくれ!」と祈る日々。
まるで「台風が直撃して、学校が休みなってくれ!」と願う小学生みたいに。
まあ、台風が直撃して学校が休みになることはほぼなかったように、飲み会もなくならないんだけど。
勤めていた業界がちょっと特殊で、飲み会ではイッキ飲みが当たり前。
週5日の飲み会と日中の業務で、徐々にすり減って、壊れるのは時間の問題でした。
あるとき「もうこれ以上働けない」と思い、がんばっていた糸がプツリと切れちゃいました。
そっからは自分ではビックリするぐらい早く動いて、すぐに退職届を提出。
そして、ここからが本当の地獄だったんですよね。
「お前は会社を辞めたことを後悔する」
「ここで逃げたら、一生逃げ続けることになるぞ」
「他の場所へいっても、辛いことはたくさんある」
と言われて、会社を辞めようとすることに対して、かなりの批判を受けました。
昨日まで仲よかったのに、急に孤立した感じで、「学校のいじめってこんな感じなのかな」って考えたり。
前職でいろんなことがあったけど、一番つらかったのは退職前の1ヶ月だったな。
そのときにいわれた言葉は呪いのように、ずっとぼくの心に突き刺さっています。
「辞めるという選択肢って、間違っているのかな?」とモヤモヤは残り続けました。
そして、ボロボロの心と体を引きずって、地元の高知に戻りました。
それからは、ずっとチャレンジしたかったブログを始めたり、高知の自然に触れたり。
ずっと住んでたはずの高知に久しぶりに帰ったら、空が底抜けに青くて、なんか泣いてしまったりして。
昔の友達とドライブして、勢いで服着たまま川に飛び込んだり。そんなことしたの、中学生ぶりでした。
東京時代はゼロだった体力ゲージも、徐々に回復して「ちょっと歩き出そう」と思えるように。
体力ゲージはまだ黄色で、全回復の緑にはほど遠いけど、それでもちょっとずつ戦って経験値貯めてやるぞ!って意気込んだ。
会社員時代に憧れたフリーランスという働き方に挑戦しようと、ブログの他にライターも始めました。
実家だからというのもあり、なんとか生活ができるようになって、友達に「今なにしてるの?」と聞かれたら「フリーランス!」と答えるように。
それまで恥ずかしくて「フラフラしてる」とか「無職だよ」とかごまかしたけど、自信を持って言えるようになった。
彼女ができたけど、こっぱずかしくて言えない。付き合いが長くなって、ようやく「彼女がいる!」と周りに言えるようになるあの感じ。
フリーランスとして生活するようになって、退職のときにいわれた呪いのことばを思い出しました。
「お前は会社を辞めたことを後悔する」
たしかに、会社員時代には恵まれていたことがたくさんあって、フリーになってから「会社ってすげえな」って思うこともありました。
でも、今は会社を辞めたことを一切後悔してないし、辞めてよかったと心の底から思ってる。
かっこいい選択肢ではなかったし、「逃げちゃった」という思いもあったけど、それでも納得はできた。
ネットでよくある「フリーランスVS会社員」のバトルとは違ってて、「自分で納得して選んだか?」がポイントです。
「会社員は福利厚生があるから!」
「フリーランスは好きな場所で好きな時間に働くことができる!」
というのはメリットでしかなくで、「なぜその働き方を選んだのか」が重要だと思いませんか?
ぼくは会社員を辞めて「フリーランスとして生活したい!」と思ってチャレンジしました。
正直「ネットで賛美されるほど、いいことばかりじゃない」と思うこともあるけど、それでも自分で納得しています。
手放しには喜べないけど、割と楽しんでいるって感じですね。
「完全に良いヤツ」ではないけど、一緒にいるとわりかし楽しい友達みたいな関係。
タイムマシンがあったら1年前に戻って、上司に「会社辞めても、後悔しないので大丈夫です」といいたいけど、それはできないから記事にしました。
だから、もし「会社辞めたい」「フリーランスに挑戦したい」っていう人がいたら、ぼくは賛成します。
周りの人が批判の石を投げてきても、傷を負いながら、ちょっとずつ進めばいい。
フリーランスとして生計を立て出して半年。
ぼくは今、千葉県の金谷という海沿いの街に住んでいます。
そこには「まるも」という場所があり、たくさんにフリーランスが集まっています。
都心からは離れた田舎街で、「都会から逃れた人たちの隠れ家」みたいだなって思うことも。
みんなでバリバリ仕事したり、一緒にご飯食べたり、たまにお酒飲んだり。
遅くまで話したりしていると、「なんか文化祭の前日みたいだな」って思います。
ただ本番はこないから、ずっと準備中なんだけど。
家族じゃないけど、友達でもない「不思議な関係」で、なんか居心地がいい。
定期的にイベントや長期の講座があるから、毎日まるもにとっての「転校生」がやってくる。
講座の中には「1ヶ月まるまるフリーランスのスキルを学ぶ」ってのもあって、それは合宿みたい。
毎日受講生は遅くまで作業して、お互いに励ましあったり、過去の話をチラッとしたり。
みんな本気でやってるから、最終日は泣いちゃったりします。
そんなエネルギーが溢れる場所にいて、毎日充実しています。
1年前に、「お前は会社を辞めたことを後悔する」っていわれたときには反論できなかったけど、今なら「そんなことないですよ」って胸を張って言える。
ブログ拝見しました。私も会社を辞めるときに「引き止め」「小言」にあった口です。でもブログ主様のおっしゃるように会社を辞めても本当になんとかなるものですよね。だって死にはしないんだし(笑)
恐らく会社員の方々は日々不安で仕方ないのだと思います。そして他人に対する嫉妬心も物凄いと思います。「俺はこれだけ耐えてるのにあいつだけ抜け駆けするなんて許せない」結局はこう思って日々満員電車に揺られているのだと思います。その癖自分はそこから飛び出す勇気もないという・・・(笑)仮に私が成功したとしても、そんな人達を雇おうとも一緒にやっていこうとも思いません。私ははれて自由の身になれたのですから、健康に留意し自分が正しいと思う道を進んでいこうと思います。
ブログ主様もいつまでもご壮健であられますように。お互いに頑張りましょう!有り難う御座いました。